政治資金オンブズマン

片山さつき・自民党参議院議員の政治資金問題 ~政治資金規正法違反の不記載罪の疑い~

1 片山さつき議員について

片山さつき氏は、2005年第44回衆議院議員総選挙に静岡7区より立候補し、初当選し、経済産業大臣政務官を務めましたが、2009年総選挙で落選しました。2010年参議院議員選挙(全国比例区)に立候補し当選した参議院議員です(片山さつきHP)。

片山議員は、資金管理団体「山桜会」、政治団体「片山さつき後援会」および「自民党東京都参議院比例区第二十五支部」(以下「都参議院比例区第二十五支部」という)3つの政治団体を有しています。

 

2 政治資金規正法違反(不記載罪)の疑い

 

  • 「都参議院比例区第二十五支部」の受領寄附計150万円の「闇ガネ」支出(2013年)の疑い

 

政治団体「志帥会」代表・会計責任者・永井等で二階派と言われている)はその収支報告書で「都参議院比例区第二十五支部」に対し

□2013年6月26日に100万円、

□同年12月19日に50万円

(計150万円)を寄附した旨の記載があります(2013年志師会政治資金収支報告書)。

 

しかし、片山さつき議員が代表の「都参議院比例区第二十五支部」の2013年分政治資金収支報告書には、「志帥会」からの上記計150万円の「寄附」受領については一切記載されてはいません(2013年自由民主党東京都参議院比例区第25支部)。

 

「志帥会2013年分収支報告書」通りであれば、「都参議院比例区第二十五支部」は、「志帥会」からの「寄附」計150万円の受領を記載しなかっただけではなく、それを収入に含めて記載していない以上、その分の支出についても一切記載してはいないことになります。つまり、150万円は、その支出先の氏名・住所などを公表できない、言わば「闇ガネ」として支出したから収支報告書に記載しなかった疑いが濃濃です。

 

(2)「山桜会」の「出所不明」60万円の受領(2013年)の疑い(または「志帥会」の「闇ガネ」60万円の支出の疑い

 

片山さつきが代表の資金管理団体「山桜会」2013年分収支報告書の収入欄には、「志帥会」から2013年12月5日に60万円の寄附を受領した旨の記載があります(2013山桜会)。

 

一方、「志帥会」の「志帥会2013年分収支報告書」には、「山桜会」に対し60万円の「寄附」を行ったことについての記載は一切ありません。

 

(3)「片山さつき後援会」の受領寄附100万円の不記載とその「闇ガネ」支出(2014年)の疑い

 

政治団体「志帥会」(代表・会計責任者・永井等)2014年分収支報告書」の支出欄には、「2014年片山さつき後援会」に対し2014年7月10日に100万円を寄附した旨の記載があります。

 

しかし、一方、「片山さつき後援会2014年分収支報告書」には、「志帥会」からの100万円の「寄附」受領についての記載は一切ありません。

 

(4)「都参議院比例区第二十五支部」の受領寄附50万円の不記載とその「闇ガネ」支出(2014年)の疑い

 

「志帥会」の2014年分収支報告書の支出欄には、「自由民主党東京都参議院比例区第二十五支部」に対し2014年11月20日に50万円を寄附した旨の記載があります。

 

一方、「都参議院比例区第二十五支部」の2014年分収支報告書には、「志帥会」からの50万円の「寄附」受領についての記載は一切ありません。

 

(5)「山桜会」の「出所不明」50万円の受領(2014年)の疑い(または「志帥会」の「闇ガネ」50万円の支出の疑い

 

片山さつきの資金管理団体「山桜会」2014年分政治資金収支報告書の収入欄には、「志帥会」(代表・会計責任者・永井等)から2014年7月31日に50万円の寄附を受領した旨の記載があります。

 

一方、「志帥会の2014年分収支報告書」には、「山桜会」に対し50万円の「寄附」をした旨の記載は一切ありません()。

 

最後に

政治資金については、政治資金規正法の規定通り資金管理していれば、単純な記載漏れ・虚偽記載は起こりません。政治資金の受領・支出が銀行の口座間で行なわれ、法律に従って会計帳簿を作っていると世間では考えられています。

 

仮に政治資金収支報告書の作成において単純なミスをしたとしても、その通帳や会計帳簿を確認すれば、提出前に容易にそのミスに気付くはずです。何より翌年への繰り越し金額が合わなくなり誰でお気が付きます。

 

政治団体の「人件費」欄には相当な金額が会計責任者等に払っています。記載ミスではなく、真実は闇カネで受け取り、支出していたとしても、発覚すれば「記載ミス」で済んでしまえば、闇カネが横行します。政治資金規正法で告発しても検察は国会議員の政治とカネ問題については会計帳簿、預金通帳などを押収せず、記載ミスで終わりにする大甘処分を行います。これが闇カネを助長する役割をはたしています。

 

片山さつきはテレビなどでは実に「上からの目線」で「傲慢」な態度で他人を批判しています。元夫であった舛添要一知事の弁明についても厳しく批判していました。是非とも、ご自身の政治資金問題について模範的な説明を行って、説明責任を果たしていただきたいと思います。

 

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